世界各国から寄せられている祝辞の中から、第六回 佛教サミット 主賓 カンボジア王国 国王 ノロドム・シハモニ陛下の祝辞を紹介いたします。
2016年4 月8 日の、第二回「仏教の日」 に際し、全世界五億一千万人の仏教徒の結束が、 人類の平和と発展と繁栄をもたらす仏教興隆に向けて、間違いなく、 大いなる貢献をされますことを、 私は深く確信しております。
仏教の持つ大きな特徴は、他の宗教・信仰に対する寛容と敬意であります。
私は、 二千五百年という長きにわたる仏教史上初めての「仏教の日」制定に、共に立ち上がられた全世界五大陸四十一ヶ国の仏教最高指導者を、高く賞讃するものであります。
これは、全仏教徒の心に深く刻まれ、生き続けるでありましょう。
この機会をお借りしまして、全仏教徒の皆様、とりわけ、「仏教の日」を全世界共通の聖なる日として弘め、世界における仏教興隆の礎を築くため、一致協力しておられる全世界四十一ヶ国の仏教最高指導者の皆様方へ、私の心からの尊崇の念を込めて、お祝いの御挨拶をお送り申し上げます。
第六回佛教サミットにおいて、4 月8 日を全世界共通の「仏教の日」と定められましたこと、心からの喜びをもって、祝辞をお送りさせて頂きます。
全世界の40ヶ国以上もの国々から、仏教代表団が佛教サミットに参加されたことをお伺いし、大変、嬉しく思います。
「仏教の日」の制定は、釈尊と、その不滅の尊い御教えを祝う唯一共通の日を、五億人以上もの仏教徒を擁する、全世界の仏教界に与えることになりました。
これは世界中の仏教徒が宗教上の礼拝と祝祭を共に行うことにより、一つにまとまる機会であります。
苦から解放され、涅槃という永遠無上の喜びを成就せよという、人類のみならず、生きとし生けるもの全てに向けられた釈尊の御教えが、私共の島国スリランカを始め、多くの国々へ、強い影響力をもって弘まっていきますことは、私共にとりまして、大いなる喜びであります。あらゆる時代を超越した、この佛法に、より近づき、また、それを私共の生活の一部とすることにより、慈悲と寛容と善意の社会を築く手助けとなりましょう。
この機会に、釈尊の御教えを学び、体験するという幸運に恵まれた、世界中の仏教徒が、これらの御教えに随い、それを通して精神的解放を得、真に正しい社会を作り上げることに寄与されることを祈ります。
「仏教の日」の祝賀のために準備された行事が、大いなる御成功を収められますことを、祈念いたします。
世界中の仏教徒が、4 月8 日の「仏教の日」制定を喜んでおります。
釈尊の御教えを祝う日について、それぞれの国において、異なる日が暦に記されてきたことに対し、全仏教徒のための特別な日が国際的に制定されたということは、まさしく歴史的なことであります。
全世界佛教最高会議 佛教サミット最高顧問、並びに、この件に関する佛教サミットの、御心を尽くされた取り組みに対しまして、この機会をお借りしまして、私の深い感謝の念を表したく存じます。
偉大なるウェラゴダ・サラダ・マハテロ法王猊下が、佛教サミット事務総長という要職に就かれましたことは、私共にとって、特別な栄誉であります。
慈悲と慈愛と非暴力の思想に裏打ちされた釈尊の御教えは、憎悪と貪欲に満ちている現代の世界において、意義あるものであります。
至高の悟りを得られた釈尊の、聖なる価値を護持することに取り組んでおります国、スリランカの首相といたしまして、「仏教の日」を記念するための、この機会に際し、心からの祝辞をお送りさせて頂きます。